3Dプリンターの楽しみ方

「3Dプリンターに興味あるけど、どうやって楽しんでいいか分からない。」という方に楽しみ方をお教えします!

3Dプリンターはたくさんの可能性を秘めていて、楽しみ方も様々。分かりやすいように【初心者】【中級者】【上級者】と分けてみました。参考にしていただければ幸いです。

初心者

3Dプリンターを購入・組み立てを行ったあと、まずはいろいろな物をプリントしてみたいですよね。インターネット上には3Dプリンター用の3Dモデルがいっぱい公開されています。その中でも一番のデータ量を誇るのがThingiverseというサイト(https://www.thingiverse.com/)です。英語のサイトですが、世界中の人々が自分で作成した3Dモデルを公開したり、さらにそれをダウンロードしてプリントした人々が作ったものの写真をアップしたりしています。

最初はThingiverseサイトのRecently Madeを見てみましょう。ここは、3Dプリントした造形物の写真をアップしている最新のものから表示されますので、最近のトレンドや人気のある3Dモデルを見つけるのにもってこいの場所です。写真をクリックするとSouceのところにプリントの元データが表示されていますので、それをクリックしてみましょう。するとそのデータの概要が表示されます。Thing Filesには3Dモデルのファイルが置いてあるので、ダウンロードが可能です。3Dプリンターでプリント可能なファイル形式はSTLファイルと呼ばれています。これをダウンロードします(他の形式のファイルはCADなどで使用するファイルです)。それを使って3Dプリントをしてみましょう。

中級者

Thingiverseなどから3Dモデルをダウンロードしてプリントするだけでも結構楽しいものです。ただ、ダウンロードした3Dモデルすべてがうまくプリントできるとは限りません。サイズが大きかったり、小さかったり、きれいにできなかったりします。こういった場合は、自分で3Dモデルを修正してみましょう。

世の中には多くのオープンソース(フリー)ソフトウェアがあります。もちろん3Dモデルを扱えるソフトウェアもたくさんあります。いろいろ試してみて自分に合った使いやすいソフトウェアを見つけてみましょう。私が、ローテーションやサイズ変換、ちょっとした修正で使用しているのはnetfabb Basicというソフトウェアです(http://www.netfabb.com/)。必ずしも使いやすいといった感じではありませんが、いろいろな3Dモデルに対して安定して変換してくれるところや、若干不具合のある3Dモデルを自動で修復してくれる機能があります。こういったソフトウェアを使うことで、扱える3Dモデルの幅がグッと拡大するのではないでしょうか。

STL形式のファイルの他に、CADファイルを公開している場合があります。これはとてもありがたいことです。そのCADファイルを使って3Dモデルをカスタマイズしてみましょう。オススメはOpenSCADというオープンソースソフトウェアで、ファイル形式はSCADです。実はKosselを設計したRocholl氏はKosselのプリント部品のデータをSTL形式の他にSCAD形式でも公開しています。Kossel Mini EBのプリント部品の一部はOpenSCADを使って改良しています。弊社では、Rocholl氏のデータに加えKossel Mini EBで使用しているデータをすべてGitHubで公開(https://github.com/EastBackCorporation/kossel)していますので見てみてください。そして、OpenSCADを使って改良してみてください。

インターネット上には、Kossel(Mini)の改良部品のデータが多く公開されています。それらを見つけて、Kossel Mini EBをもっと使いやすいものに改良していきましょう。

例えば、Thingiverseで公開されているKosselMini用スプールホルダー(http://www.thingiverse.com/thing:454808)はどうでしょうか(私自信これを作成した訳ではないので、うまく作れる保証はできませんが)。正直Kossel Mini EBのスプールホルダーはいけていません。スムーズさに欠けていますし、後ろに出っ張っているのもみっともないところです。そういったいけてない部分をどんどん改良して、自分オリジナルのKossel Mini EBを作り上げてるのも面白いです。と言いますか、DIYキットの良さはまさにこれなのです。既成品では味わえないカスタマイズの楽しさを十分に味わってください。もし、うまく作れたらMake3dフォーラム(https://forum.make3d.jp/)で報告してもらえるとうれしいです。

上級者

上級者ではない私が上級者の事を書くことは大変おこがましいとは思いますが、あえて書かせていただきます。3Dプリンターの良さを最大限に引き出すためには、やはり自分自身で3Dモデルを作ることではないでしょうか。そして、それを可能にするソフトウェアが有償/無償を問わず、たくさん公開/販売されています。3Dモデリングは知識と熟練を必要としますが、ソフトウェアの進歩がその垣根を徐々に下げていますので、やる気さえあれば誰でもできるはずです。是非ともチャレンジしてみてください。